体験談

【中学生日記】杏と坊主

2007年○月○日。
天気:晴れ☀

今日はとても不思議な体験をした。

私が通っている中学校は、徒歩で片道30分の道のり。
謎の校則、自転車通学禁止を発令されているので徒歩以外の選択肢はない。

駐輪場があるのに自転車通学禁止ってなんなん?

まあそれはいいとして。

【当時の杏(推定12歳)】

O脚・ガニ股・猫背のハットトリックを決めた褐色のボーイッシュオナゴ。
「顧問の先生が来ないから」という理由で、美術部に入部。

限りなくショートヘアー。
頭のてっぺんの毛は、カッコいいから極限まで短く切っている。

ついたあだ名は「ヒヨコ」。
全然カッコよくない。

歌声が聞こえる

今日も今日とて幽霊部員だらけの部活動をおサボりして家に帰っていたときのこと。

ンン〜ダァ〜アァ〜ラァ〜………

薄っすらと聞こえてきたのは、熱唱するおじいさんの歌声。

コブシを効かせて気持ちよさそうに歌い上げるおじいさんに内心拍手を送りながらも、その声が想像を超えるスピードで近づいてくるとなんだか怖くなってきた。

まさか…アイツか?

幼稚園児の頃から追いかけられ続けてきた変質者の顔がちらりと浮かぶ。

…いや、アイツは歌わない。
終始ニヤけてるだけだから大丈夫。大丈夫。

そうつぶやきながらも不安な気持ちから歩く速度は増すばかり。

…………ポクポクポクポク

??

ポクポクポクポク

歌声に合わせるように聞こえてきたのは、リズミカルなポンポコ。

おやおや?
もしかしておじいさんは1人じゃない?

それならさっさと速歩きして帰ろう。

何かしらが飛び出てくるであろう道まで全力で速歩きをして、チラッとそちらを確認する。

思ってたんと違う!!

こっわ!!!!

なにこれ??夢??

杏と坊主

熱唱していると思っていたおじいさんはお坊さんだった。
しかも複数人で大行列。

あんなにたくさんのお坊さんを見たのは生まれてはじめてだったから、シンプルに恐怖しかなかった。

唱えるは念仏、ポンポコとセットで絶え間なく鳴り響く。

しかし、拡声器も使ってないのにものすごい声量だな。

声の正体もわかったしゆっくり帰ろう〜♪
とした矢先、様子がおかしいことに気が付いた。

…あれ?行き先一緒じゃない??

……しかも歩くの速くない???!!

足早に前を行く私。
大人のお坊さんに勝てるほどの歩幅は持たず、ジワジワと距離が縮まる。

……(汗)

………(汗)

…………(汗)!!?

………………(悟)

お坊さんに追いつかれて、ゼロ距離のヒヨコと大行列。
抜かれるわけでもなくただひたすらに連なって歩くこと数分…

やっと分かれ道で坊さん行列とサヨナラすることに成功したあとは、ニヤニヤしながら家まで帰りましたとさ。

後日談

あの日を境に、再びお坊さんと相まみえるのがイヤという理由だけで部活に真面目に行くようになった私。
そして、部活を休まずに行ったからという理由だけで美術部の副部長になりました。

ありがとうお坊さん。

ありがとう。

おしまい

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