知りたい、挑戦したいという気持ちに蓋をしてモノクロの世界で生きるくらいなら、
一度きりの人生を全力で生き抜きたい。
くすぶった心に火をつけてくれるような素敵な作品に出会いました。
今回紹介する「チ。ー地球の運動についてー」という作品では、
地球が宇宙の中心で、その周りを他の惑星が回っている(天動説)と考えるのが主流です。
違う考え方をする者は異端信仰で拷問、処刑。
真理を追い求めることを禁止されてもなお、好奇心を捨てきれない人とそれを排除しようとする人がいて。
知りたいと思うことすら許されない世界の中で、
懸命に自分らしく生きようともがく姿がとても美しいのです。
【こんな人におすすめ】
- 天動説や地動説に興味がある
- 周りの圧力に負けずに生きる人に憧れている
- 心揺さぶられる作品を読みたい
「チ。ー地球の運動についてー」あらすじ
天動説が主流の時代に、12歳で大学進学できるほどの秀才ラファウが出会ったのは、
異端扱いの「地動説」の研究者。
もともと天文学に興味があったラファウは、今までの常識をひっくり返すような地動説の考え方に心惹かれていく。
異端信仰がバレたら拷問、火炙り。
危険を冒してでも真理を追い求めることに意味はあるのか。
今まで通りうまく立ち回って合理的に生きたほうがいいのではないか。
葛藤の中でラファウが選んだものは安定か、感動か。
拷問シーンが結構あるので、バイオレンスな表現が苦手な方は試し読みで様子を見るのが良いと思います。
「チ。ー地球の運動についてー」見どころ
出典:「チ。ー地球の運動についてー」1巻より
「チ。ー地球の運動についてー」で、特に印象的なのは瞳の描写。
空を見ているときの彼らの瞳がアップになったときのなんと綺麗なことか。
希望、感動、喜び。
いきいきとした感情がダイレクトに伝わってきて、1巻から引き込まれてしまいました。
「チ。ー地球の運動についてー」感想
思想の自由が奪われた世界では、知ることだけでなく興味を持つこと自体がいけないこと。
少しでも危険思想に近い発言や振る舞いをすれば爪を剥がれ、歯を抜かれ。
痛いのなんて絶対に嫌じゃないですか。
それなのに知りたい、という気持ちには敵わないんですね。
心に蓋をしてつまらない日々を過ごすくらいなら、命を賭けてでも心が動くことをする。
私たちが住んでる日本ではここまで過激なことにはならないですけど。
それでもなんとなく周りの様子をうかがって、
安定を選んだり、やりたい事があるのに諦めたり。
なりふり構わず己の好奇心のままに生きることが正しいわけではないけれど、一歩踏み出せない何かで悩んでいるときに読むと、とても勇気をもらえそうな作品だと思いました。
5巻を読み終わった時点でかなりおもしろくなりそうな香りがプンプンしてるので、興味を持っていただけたらぜひ読んでみてください!
おしまい
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